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女子美染織コレクション展「時代をうつす布」を見に

2016.07.11

女子美術大学アートミュージアムで開催されている「時代をうつす布」展。

平日の午後、「今日しかない!」と自転車を飛ばして、見に行きました♪

女子美(相模原市南区麻溝台1900)は、JR横浜線「古淵」駅から、バスでも行けます。

女子美染織コレクション展「時代をうつす布」を見に

江戸時代から続く浅草の老舗料理店「駒形どぜう」。

この渡辺家に代々伝わる衣装約2,000点が女子美術大学に寄贈され、本展覧会が開催される運びとなったそうです。

 

平日だからなのか、1人も見に来ている人はいません。受付に学生と思われる女子が2名いるだけ。もう、自由に見放題です♪

中に入ってみると…なんとしたことでしょう〜♪ほとんどがお人形に着せて、板のような低い台に乗せ、壁沿いではなく部屋の中央に展示されています。ガラスケースには入っていないので、360度しっかり見られます。

 

ガラスケースに入っていると、正確な色がわかりにくいのでテンションちょっと下がります。また、こういった展覧会の場合、後ろ姿が見えない事もあり「帯の前姿は見えるんだけど、帯結びはどうなっているんだろう?後ろ帯の柄はどんなだろう?」とモヤモヤ感が残るのですが、この展覧会は、そんな消化不良はなかったです。

 

そして、特筆すべきは、子供のきものがたくさん展示されていた事。特に男の子のきものが可愛かった〜。玉乗りをするピエロや飛行船と兵隊さんなど、当時の社会文化を表しているのが面白かったです。

 

それから、うわっ!と思わず息をのんだのが、無地紬のアンサンブル。一見何の変哲もない赤茶色の無地紬と羽織。でも、その周りをグルっと一回りしてみると、チラっと見えた上前裏の八掛が黒地で一面に龍が!もうビックリです。そしてよ〜く羽織も見てみると、衿裏にも龍(多分、チラッとしか見えないからよくわからないけど)。だから、きっと羽裏も龍ではないかと思われます。もう、めくって見たくなっちゃうところをグッと我慢。

 

それから、浴衣も何点かありました。浴衣が展示されるのは珍しいのではないでしょうか?浴衣って日常着だから、着倒してほつれてきたら座布団にし、それも古くなったら赤ちゃんのおしめに、それも済んだら最後はぞうきんになって寿命を全うする衣服だから。

 

なので、こういったきもの展では、振袖や留袖などの“良いおべべ”だけがが展示される場合がほとんど。正装は着倒すことはまずないので、状態良く保存されているのでしょうね。

 

そうそう、状態良く、といえば、パンフレットに書かれていて、なるほど〜と思ったのが「使用状況による劣化を知る事により、修復の研究ができる」と。このあたり大学っぽい。

 

帰りにこの展覧会の図録を購入し、領収書をお願いしたら、印鑑が見つからない騒ぎに。。学生さん、きっと受付を持ち回り交代でやっているのでしょうね。印鑑の引き継ぎ、忘れた??

女子美染織コレクション展「時代をうつす布」を見に

で、私「もう一度、この図録と照らし合わせながら展覧会を見てくるので、ゆっくり印鑑を探しててください」と言って、また展示室へ。

 

これ、なかなか良い鑑賞の仕方です♪図録に掲載されている着物は、全て衣桁にかけてあるみたいになっていて、きもの全体の図柄がみえます。対して、展示室では、お人形に着せつけているので、見え方が違うんです。

受付のお嬢さん、ありがとね!