2015.01.15
1月15日は「半衿の日」と、2001年に京都半衿風呂式和装卸協同組合が制定したのだそうです。そういえば1999年までは、成人式は1月15日でしたね。和装に縁の深いこの日だから「半衿の日」としたのでしょう。
半衿はほんの少ししか表に出ません。元々は、首もとの皮脂汚れが着物につかないようにするために長襦袢に縫い付けた布ですから、昔の人は、いらなくなった余り布などを使っていたのでしょう。1日中きもので過ごしていた頃は、すぐに半衿も汚れてしまいますものね。ですから今でも、真っ白い半衿は正装用で、色柄ものはカジュアルな装い、という感覚が残っています。
本来は、きものを汚さないためにひっそりと表に出ている警護兵のような半衿ですが、特別な日のおしゃれとしてきものが着られるようになった現代では、重要なファッションアイテムになっています。
半衿の色次第で、お顔がパッと明るく見えたり、逆に青ざめて病的に見えたりします。
柄や刺繍の入っている半衿には、ストーリー性を持たせるのも楽しいですね。私は、夏には、蛍の墨絵の名古屋帯に蛍がとまりそうな葉っぱの形の帯留めをし、半衿も蛍の刺繍と、螢尽くしにしたりします。
また、いただきものの着物の場合、自分には地味すぎたり肌映りが悪かったりすることがあります。そんな時も、着物とお顔の間にある半衿を工夫する事で中和できます。
たかが半衿、されど半衿ですね。