2012.10.11
絞り染めの産地、愛知県に行ってきました。絞り染めは、最も古い模様染めの技法で、奈良時代に中国を経て仏教とともに日本に伝来した染色技法天平の三纈の1つです。ちなみに天平の三纈とは、
きょう纈…板締染め。彫刻した板で布をはさんで染料を流し込んで染める。
ろう纈…ろうで防染して染める。
纐纈…絞り染め。生地を糸で括って防染して染める。
それ以前は無地染めだったと思われますので、この技法を使って様々な柄付けが出来るようになったことは、日本のファッション界にとって一大センセーションだったでしょうね~。
愛知県は、有松鳴海絞りの産地。江戸時代の初めに、竹田庄九郎らによって開かれ、大ヒットしたんだそうです。木綿に絞り染めをした浴衣から、絹に様々な絞りの技法を駆使して染められた豪華な振袖まで、幅広く生産されています。
有松の駅を下りると改札前にドン!と看板が。自称歴女(?)としては、「桶狭間古戦場」にも興味津々。「愛知に来た~!」と、ここで初めて実感(笑
江戸時代、宿場町として栄えた鳴海宿を利用した旅人は、土産にと、競って有松鳴海絞りを買い求めたとか。そんな面影が残る町並みも素敵でした。今にも、江戸時代の町人が出て来そう。
そして、この襖!
写真でわかりますでしょうか?トラのアウトライン、柄、ヒゲなど全て絞りです。
トイレマーク♪日々の生活に密着したこの遊び心こそ、一番最初に絞り染めの技法を発明した方が望んだことではないでしょうか?
そして最後に絞りの鎧兜。
これで、桶狭間古戦場に行った気分になりました(笑